マンション管理士会と行政書士会の連携協定 ― 現場から見た意義

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協定締結の事実

2025年(令和7年)2月25日、(一社)日本マンション管理士会連合会(日管連)と日本行政書士会連合会(日行連)の連携協定締結式が、日本行政書士会連合会において行われました。出席したのは、日本マンション管理士会連合会の瀬下義浩会長と、日本行政書士会連合会の常住豊会長です。

協定の目的は、マンション管理計画認定支援手続の円滑化と、マンション管理の適正化への寄与とされています。今後は関連情報の共有化や、各都道府県単位での連携を進めていく方針が確認されました。

行政書士・マンション管理士、双方の資格を持つ立場から見た意義

マンション管理の現場では、管理組合の運営に関わる書類が数多く発生します。総会議事録、規約変更に伴う契約書、収支決算書、管理計画認定の申請書類——これらの「法的書類の作成」と、それに付随する相談は、行政書士の法定業務のひとつです。

一方、マンション管理士は、管理組合の運営や大規模修繕の進め方など、より横断的な「助言・コンサルティング」を専門とする立場にあります。

この2つは重なる部分もありますが、本来は役割が異なります。書類作成という「実務」の担い手と、運営方針という「判断」を支える担い手が連携することで、管理組合にとっては相談から書類化までの流れがスムーズになる——これが今回の協定の実務的な意義だと私は考えています。

この協定の背景について

マンション管理計画認定支援手続は、行政庁への申請・審査に関わる手続であり、行政法分野の知識を要する業務です。マンション管理士の資格は本来、管理組合運営に関する助言・コンサルティングを主眼としているため、こうした行政手続の支援は、単独では少し手が届きにくい領域だったのではないかと感じています。

行政書士は、官公署への提出書類の作成やその手続の代理を法定業務としています行政書士法1条の3)。認定支援手続という行政がらみの領域で両会が連携する形になったのは、こうした業務範囲の違いを踏まえた自然な流れだったのではないかと推測しています。

なお、2025年(令和7年)には行政書士法の改正も行われています(令和7年法律第65号、令和8年1月1日施行)。今回の改正で見逃せないのは、両罰規定が整備された点です。あわせて、「他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言も加えられました。つまり、報酬の名目を「コンサル料」や「相談料」と呼んでいても、実態が書類作成であれば規制の対象になる、ということが条文上はっきりしたわけです。これまでは「これは書類作成ではなく、あくまでアドバイスです」という説明で線引きが曖昧になりがちだった部分に、明確な歯止めがかかった形です。

マンション管理士の業務は本来「助言・コンサルティング」ですが、実際には申請書類の下書きや文案づくりまで踏み込むケースもあり得ます。そうした業務が「コンサルの一環です」では説明しづらくなっていく可能性がある——このグレーゾーンの扱いが厳しくなった流れは、マンション管理士会にとっても無視できない変化だったのではないか、そう私は推測しています。だからこそ、行政書士会との連携という形で、業務の切り分けをあらためて明確にする方向に進んだのではないか、というのが私の見方です。


この分野、実は「行政書士」と「マンション管理士」の両方に相談できる専門家は多くありません

今回の連携協定のニュースを読んで、「結局うちのマンションは誰に相談すればいいの?」と思われた方もいるかもしれません。

正直に言うと、これはかなり「あるある」な悩みです。マンション管理士に相談すれば「その書類は行政書士の領域です」と言われ、行政書士に相談すれば「管理組合の運営方針はマンション管理士に聞いてください」と言われる。今回の協定は、その”たらい回し”を組織レベルで解消しようという試みですが、実務の現場では、もっと直接的な解決策があります。

——両方の資格を持つ人間に、最初から相談することです。

私は行政書士・マンション管理士の両方の資格を持っています。さらに、管理業務主任者(未登録)、簿記2級、外装劣化診断士の資格も持っているので、管理計画認定の申請書類づくりから、収支決算の数字の読み方、外壁・屋根の劣化状況の見立てまで、ひとりでひと通り対応できます。管理組合の理事会で「これ、どこに相談すればいいんだろう」という話になったとき、たらい回しにされずに済む、というのが一番のメリットだと思います。

そして何より、私はもともと建設・リフォームの現場を10年以上経営し、現場歴は20年を超えています。図面上の話ではなく、実際に外壁を触って、足場に登って、職人さんと話してきた人間です。「大規模修繕の見積り、これって妥当なの?」「この劣化診断、大げさに言われてない?」——こういう、書類や資格だけでは判断できない現場感覚の部分こそ、私が一番お役に立てるところだと思っています。

士業の先生に相談すると、なんだか話が難しくて要領を得ない、というご経験がある方も多いのではないでしょうか。現場を知っているからこそ、専門用語を並べずに「現場の言葉」で説明できます。だから、話が早いんです。

今回のようなマンション管理士会と行政書士会の連携協定は、組織としての大きな一歩だと思います。ただ、実際にお困りの管理組合の皆さんにとっては、「今すぐ、ひとりの人間に、両方まとめて相談できる」ことの方が、きっと現実的な価値だと思います。

首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)でお困りの管理組合様、ぜひ一度ご相談ください。

(出典:日本行政書士会連合会公式サイト お知らせ(2025年2月28日) https://www.gyosei.or.jp/news/20250228)

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